たけ)” の例文
やや二時間もたったと思うころ、あや目も知れないやみの中から、硫黄いおうたけの山頂——右肩をそびやかして、左をなで肩にした——が雲の産んだ鬼子のように、空中に現われ出る。
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)