世帯持しょたいもち)” の例文
其処そこの長屋を貸すと云うので、早速さっそく岡本と私とその長屋に住込すみこんで、両人自炊の世帯持しょたいもちになった、夫れから同行の原田は下谷したや練塀小路ねりべいこうじ大医たいい大槻俊斎おおつきしゅんさい先生の処へ入込いりこんだ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
朝寝が好きで、髪を直すに時間を惜しまず、男を相手に卑陋びろうな冗談をいって夜ふかしをするのが好きであるが、その割には世帯持しょたいもちがよく、借金のいい訳がなかなかうまい。
妾宅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)