“一蹶”の読み方と例文
読み方割合
いつけつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
君に写実の能なしとは言はず。天下、君を指目するに皮肉家を以てす、君何んすれぞ一蹶いつけつして、一世を罵倒するの大譬喩を構へざる。
それもドブンと不意に川にはまつたやうに其話に移るので、聴手は一寸呆気あつけに取られてゐる中に、話は一蹶いつけつして向岸に躍り上つてしまふ事がある。
露都雑記 (新字旧仮名) / 二葉亭四迷(著)
醜悪なる社界を罵蹴して一蹶いつけつ青山に入り、怪しげなる草廬さうろを結びて、空しく俗骨をして畸人の名に敬して心にはとほざけしめたるなり。
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)