マイナス)” の例文
なお金銭におけるごとく、プラスマイナス出入でいりの相違は天地懸隔けんかく月鼈げつべつ雲泥うんでい、駿河台の老婦人もまたこの般の人なりき。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
歴史に追求せられたものが、歴史のどこの事実にもそのプラスマイナスを嗅ぎわける感覚がここにかくれている。
近代美の研究 (新字新仮名) / 中井正一(著)
プラスのところがマイナスになり、×タイム÷デバイデッドとなっても、一度真面目に恋愛した人間の心では、決して元の杢阿彌もくあみの単一なAならA、BならBには還ることがないと云うことです。
愛は神秘な修道場 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
おうは、半白はんぱくの髪の延びた頭を抱えて、教壇のテーブルに向って、プラスマイナス×マルチプライの講義をやる。
(新字新仮名) / 小川未明(著)
世界最高級の科学ロマンス「脳髄マイナス脳髄」の高次方程式の分解公式なんだ。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
個人個人によって、受け方が大変違う、一つの体へのプラスマイナスの関係が本人にもよくわからなくて。つまりやめ時だったのだろう、という衆議に一決しています。今年の冬は私は大変寒そうです。