“×”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かけじるし25.0%
タイム25.0%
バッテン25.0%
マルチプライ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
手柄てつかの鮫のぽつぽつした表面や、×かけじるしに結んだ柄糸つかいとの強い紺の高まりなどを、よく父の顔を見ていると、なにかしら関聯されて思い浮ぶのであった。
幼年時代 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
プラスのところがマイナスになり、×タイム÷デバイデッドとなっても、一度真面目に恋愛した人間の心では、決して元の杢阿彌もくあみの単一なAならA、BならBには還ることがないと云うことです。
愛は神秘な修道場 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
明日の襲撃のめじるしに新教徒の家の門口へ一軒ずつチョークで×バッテンをつけて歩いたという、八月二十八日の未明にはじまった聖バルトロメオ祭日大虐殺の前夜のようなものだ。
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
おうは、半白はんぱくの髪の延びた頭を抱えて、教壇のテーブルに向って、プラスマイナス×マルチプライの講義をやる。
(新字新仮名) / 小川未明(著)