“ポッケット”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
隠袋85.7%
衣裏14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一同がぞろぞろそろって道幅の六尺ばかりな汚苦むさくるしい漁村に這入はいると、一種不快なにおいがみんなの鼻をった。高木は隠袋ポッケットから白い手巾ハンケチを出して短かい髭の上をおおった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
時間になった時、彼はほかの人よりも一足おくれて大きな建物を出た。彼はいつもの通り停留所の方へ歩きながら、ふと思い出したように、また隠袋ポッケットから時計を出して眺めた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
峰々に住ませたまう荒神たちも許させたまえ——一輪を衣裏ポッケットへと秘めた、そのときは霧中の彷徨ほうこうで、考える余裕もなかったことだが、文芸復興期ルネッサンス以後
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)