“るげん”の漢字の書き方と例文
語句割合
流言100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
教化きょうげの道を誤って、衆民を煽動せんどうし、財をあつめては武器をたくわえ、門を出ては流言るげんを放ち、いたずらに政道を紛糾ふんきゅうさせ、宗門末派を利用しては私権をむすぶなど——手におえぬ醜状しゅうじょう
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
冷泉家や斎宮いつきのみやなどをとおして、それとなくとうの大敵、大塔ノ宮を陥れるざんを植えてゆき、道誉もそれにあわせて、馴じみの武器商人や公卿貴紳きしんのあいだに、巧妙な流言るげんをまいていたのだった。
捕まッた殿ノ法印は、大塔ノ宮が片腕とたのんでいた豪僧であるのみならず、叡山という手の届かない巣にたてこもって、のべつ洛内をおびやかし、流言るげんをおこない、なんとも手を焼いていたものである。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)