“りんぼ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
臨摹66.7%
臨摸33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
反古ほごを、金の如くのべて、古画を臨摹りんぼする。ほそぼそとともる深夜のかげに、無性髯ぶしょうひげの伸びた彼の顔は、芸術の鬼そのものである。
田崎草雲とその子 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
主膳は、朝食前からつくづくとそれを眺めていたが、ここに至ってその肉細の方の一本を前に置いて臨摹りんぼを企ててみたものです——
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そうして、今朝来、幾度か玩味しながら、右の拓本のうちの肉細の一本に向って臨摹りんぼをはじめたのですが、手をのべれば届きそうで、追えばいよいよ遠いことを知るに及んで、筆を投じたものでした。
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そしてあれならば大名などが静謐せいひつな部屋に置いて落著おちついて鑑賞することも出来るし、光琳くわうりん抱一はういつの二家が臨摸りんぼして後の世まで伝はつてゐるのもさういふわけあひで、肉体的に恐ろしくないからである。
雷談義 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)