“りょうはじ”の漢字の書き方と例文
語句割合
両端100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
両足を湯壺ゆつぼの中にうんと踏ん張って、ぎゅうと手拭てぬぐいをしごいたと思ったら、両端りょうはじを握ったまま、ぴしゃりと、音を立ててはす膏切あぶらぎった背中へあてがった。
二百十日 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
もし愛という不可思議なものに両端りょうはじがあって、その高いはじには神聖な感じが働いて、低い端には性欲せいよくが動いているとすれば、私の愛はたしかにその高い極点をつらまえたものです。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
葭簀よしずすきからのぞくと、奥には石で囲んだ池が見えた。その池の上には藤棚が釣ってあった。水の上に差し出された両端りょうはじを支える二本の棚柱たなばしらは池の中に埋まっていた。周囲まわりには躑躅つつじが多かった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)