“りょうたん”の漢字の書き方と例文
語句割合
両端100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕は肩から胸へ釣った記録板きろくばんと、両端りょうたんをけずった数本の鉛筆とを武器として学究者らしい威厳いげんを失わないように心懸けつつ、とうとう「信濃町」駅のプラットホームへ進出した。
階段 (新字新仮名) / 海野十三(著)
彼等は死骸と一緒に別間べつまに去った人々のあとに残って、長持の両端りょうたんから、蓋の裏に現れた影の様なものに異様な凝視をつづけていた。おお、そこには一体何があったのであるか。
お勢登場 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
なわ垂繩たらしをつけた十尺ばかりの角材を海におろし、両端りょうたんをマレー人に支えさせておいてモニカを水に入れた。垂繩たらしにつかまらせると、四人のマレー人が前衛ぜんえい後衛こうえいになって、岸をめがけて泳ぎだした。
呂宋の壺 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)