“よあみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
夜網64.3%
世阿弥35.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ことに夜網よあみの船のふなばたって、音もなく流れる、黒い川をみつめながら、夜と水との中に漂う「死」の呼吸を感じた時、いかに自分は、たよりのないさびしさに迫られたことであろう。
大川の水 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
私が夜網よあみにゆく道で逢ったところが、なんでも一所いっしょにゆくというので出かけて、だんだん夜がけてから、ふと気がつくと、今までそこに立って網をもっていたなにさんの姿がなくなっている。
人魂火 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
初めて疑いを晴らして次には、自分の素姓すじょうや、お千絵様と世阿弥よあみとの境遇も、つつまず二人の前へ語ることになった。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だが、その者たちが、自身より一足早く、甲賀世阿弥よあみを殺しに向っているとは、もとより知らないふたりであった。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)