“やくとう”の漢字の書き方と例文
語句割合
薬湯100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
糧米を分け薬湯やくとうを与え城中の武士を引卒して自分から親しく罹災者りさいしゃを見舞い、神社仏閣へ使者を遣わし加持かじ祈祷きとうを行わせ、ひたすら病魔の退散と罹病者の平癒へいゆを願うのであった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ガラッ八の八五郎は、尋常な挨拶をして、慎み深く入って来ると、お静のくんで出した温かい茶を、お薬湯やくとうのように押し戴いて、二た口三口すすりながら、上眼づかいに四辺あたりを見廻すのでした。
千枝松はその薬湯やくとうをすすったばかりで、かゆも喉には通らなかった。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)