“ももわれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
桃割93.8%
桃割髪6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今の細君が大きい桃割ももわれに結って、このすぐ下の家に娘で居た時、かれはそのかすかな琴の髣髴ほうふつをだに得たいと思ってよくこの八幡の高台に登った。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
花簪や花櫛のみ細工、と云っても、現代人には通じ難いが、下町娘の結綿ゆいわた桃割ももわれなどの髪によく挿したそれの造花仕事を、一家中でやっていた。
娘は真赤になって、嬌態しなを作り作り万平の前に来て、振袖を重ねた。いい匂のする桃割髪ももわれを下げた。
芝居狂冒険 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
別段、惚れているという訳ではないけれども、あの可愛い桃割髪ももわれの娘が弐千円のお金と一所に、あの凄者すごものらしい青年に見す見す引っさらわれて行くのを、黙って見ている訳にはドウしても行かなかった。
芝居狂冒険 (新字新仮名) / 夢野久作(著)