桃割髪ももわれ)” の例文
娘は真赤になって、嬌態しなを作り作り万平の前に来て、振袖を重ねた。いい匂のする桃割髪ももわれを下げた。
芝居狂冒険 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
別段、惚れているという訳ではないけれども、あの可愛い桃割髪ももわれの娘が弐千円のお金と一所に、あの凄者すごものらしい青年に見す見す引っさらわれて行くのを、黙って見ている訳にはドウしても行かなかった。
芝居狂冒険 (新字新仮名) / 夢野久作(著)