“べっしょ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
別墅78.6%
別所21.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
消えんとしたる彼女かれが玉の緒を一たびつなぎ留め、九月初旬はじめより浪子は幾と看護婦を伴のうて再び逗子の別墅べっしょに病を養えるなりき。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
嘉永二年その年五十四、知友某氏が向島の別墅べっしょに居を定め『江頭百咏ひゃくえい』を著し、また人に勧められて自ら寿碣誌じゅけつしをつくった。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
東京の周囲ことに武蔵の北半に多い別所べっしょという小部落の名などは、すでに『新篇風土記』にも注意せられているが、これは中央部に昔からあった別名や一色別納いっしきべつのう
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
彼の心には、父成親の行方だけが気にかかっていたのである。その成親は、備前びぜんの児島が港に近いという理由で、備前、備中の境、有木ありき別所べっしょという山寺に移された。