“ふぬ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
腑抜92.9%
布努3.6%
腑脱3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「よく私は吾家うちのおとっさんにそう言われますよ——愛宕下へ行って帰って来ると、まるで一日二日は腑抜ふぬけのように成ってしまうなんて」
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
わし布努ふぬ村に住む稲生平太郎と申す武士じゃ、何も心配せらるることはない、何といたされた」
魔王物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
そしてそれがようやく遠ざかつて行くと彼は腑脱ふぬけのやうになつて行つた。彼はから念仏を唱へながら、滅多めったに彼の部屋の外へ出ないため、にわかに彼の部屋専用に付けさせた便所へ出入りするやうになつた。
老主の一時期 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)