“ふたむね”の漢字の書き方と例文
語句割合
二棟100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これも文和ぶんなの昔、後芬陀利花ごふだらく院さま(一条経通つねみち)御在世のみぎり、折からの西風にあおられてお屋敷の寝殿しんでん二棟ふたむねが炎上の折にも、幸いこの御秘蔵の文庫のみはつつがなく残りました。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
もう秋に入って日も短かくなったこととて、すでにうっすらと夕闇ゆうやみは迫り、うす暗い電気がそこの廊下にはともっていた。建物は細長い二棟ふたむねで廊下をもって互いに通ずるようになっている。
(新字新仮名) / 島木健作(著)
馬籠の本陣は二棟ふたむねに分かれて、母屋もや新屋しんやより成り立つ。新屋は表門の並びに続いて、すぐ街道とむかい合った位置にある。別に入り口のついた会所(宿役人詰め所)と問屋場の建物がそこにある。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)