“ふくろだな”の漢字の書き方と例文
語句割合
袋棚100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は獨り取り殘された。途端とたんに、私は馬車の袋棚ふくろだなの中にしまつておいた荷物を忘れて來たことに氣がついた。それを安全の爲めに袋棚に入れて置いたのだが。
朝起きると、お庄は赤いたすきをかけ、節のところの落ち窪むほどに肉づいた白い手を二の腕まで見せて塗り壁を拭いたり、床の間の見事な卓や、袋棚ふくろだな蒔絵まきえ硯箱すずりばこなどに絹拭巾きぬぶきんをかけたりした。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
木振賤きぶりいやしからぬ二鉢ふたはちの梅の影を帯びて南縁の障子にのぼり尽せる日脚ひざしは、袋棚ふくろだなに据ゑたる福寿草ふくじゆそうの五六輪咲揃さきそろへるはなびらに輝きつつ、更に唯継の身よりは光も出づらんやうに
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)