“ひないち”の漢字の書き方と例文
語句割合
雛市100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
海賊橋から江戸橋を渡って、伊勢町いせちょうを突き当たると大伝馬町おおでんまちょう、そこから左へ曲がると、もう雛市ひないちの始まっている十軒店じゅっけんだなの通りでした。
旅にある縫助はその日と翌日とを知人の訪問に費やし、出て来たついでに四条の雛市ひないちを見、寄れたら今一度正香のところへも寄って、京都を辞し去ろうという人であった。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
橋詰はしづめの、あの大樹たいじゅの柳の枝のすらすらと浅翠あさみどりした下を通ると、樹の根に一枚、毛氈もうせんを敷いて、四隅を美しい河原の石でおさえてあった。雛市ひないちが立つらしい、が、絵合えあわせの貝一つ、たれもおらぬ。
雛がたり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
初午はつうま雛市ひないち、梅見に天神祭り、二月の行事といえばまずこの四つです。