“ひとえばおり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一重羽織57.1%
単羽織28.6%
単衣羽織14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
山嵐はどうしたかと見ると、紋付もんつき一重羽織ひとえばおりをずたずたにして、向うの方で鼻をいている。鼻柱をなぐられて大分出血したんだそうだ。鼻がふくれ上がって真赤まっかになってすこぶる見苦しい。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
丁度同じ頃、その頃流行はやった黒無地のセルに三紋みつもん平縫ひらぬいにした単羽織ひとえばおりく着ていたので、「大分渋いものをこしらえたネ、」とめると、「この位なものは知ってるサ、」と頗る得々としていた。
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
並九曜ならびくようの紋のついた浜縮緬はまちりめん単衣羽織ひとえばおりをフワリと着せかけると、また、もとの席までもどって行って、首をかしげながらつくづくと眺め
顎十郎捕物帳:16 菊香水 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)