“はむら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
葉叢42.1%
羽村26.3%
葉簇21.1%
葉村5.3%
刃斑5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、行く手に竹藪があって、出たばかりの月に、葉叢はむらを、薄白く光らせ、微風そよかぜにそよいでいたが、その藪蔭から、男女の云い争う声が聞こえて来た。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
おきぬの生家は、ここからさほど遠くない、西多摩の羽村はむらにある。父親の商売は豆腐屋で、おきぬは次女であるが、つてがあって半年ほど前にこのアパートに女中として住込んだ。
早春 (新字新仮名) / 小山清(著)
巨きな杉の根方に、下草のまばらに繁った土の上に、またひこばえの葉簇はむらの蔭に、此処にひとり、かしこに二人とたおれていた。
荒法師 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
葉村はむら一座と呼ばれる所の浅草奥山の玉乗の元締、それをしている「爺つあん」は、どうしたものかこう云うと涙をポロポロ零したが、そのまま夜具へ顔を埋めた。
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「ああそうだよ。葉村はむら一座のな。俺らその人に頼まれて、お前を迎いに来たってやつよ」
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
けれど弦之丞はいつまでも、刃斑はむらにとどまる過去の血の夢に見入っている。もちの木坂で斬って斬って斬り飽いたあの夜の空模様は、なおまざまざとしてここに影を宿している。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)