“はせちが”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
馳違83.3%
走交16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かの人々の弐千余円を失ひて馳違はせちがふ中を、梅提げて通るはが子、猟銃かたげ行くは誰が子、と車をおなじうするは誰が子、啣楊枝くはへようじして好ききぬ着たるは誰が子、あるひは二頭だちの馬車をる者
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
が、矢玉と馳違はせちがい折かさなる、人混雑ひとごみの町へ出る、と何しに来たか忘れたらしく、ここに降かかる雨のごとき火の粉の中。袖でうけつつ、手で招きつつ
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しかし走交はせちがう群集にさえぎられて実は何の事件ことやら一向に見定める事が出来なかったのである。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)