“はくぼ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
薄暮96.6%
伯母3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
上野へは薄暮はくぼにならぬ中に着く筈だ。汽車は猶も私と私の默想とを載せて、たゆたひながら、しかも只管に焦つて、そこへ急ぎつゝあるのだ。——
受験生の手記 (旧字旧仮名) / 久米正雄(著)
だんだん夏が来て、その店の前のたなの下には縁台が置かれて、夕顔の花が薄暮はくぼの中にはっきりときわだって見える。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
伯母はくぼを訪うたのである。公私略にかう云つてある。「九月廿九日、於福山鳥取表伯母君(田中喜三母)対面願之通被仰付、但日数往来之外七日之御暇。」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
此年嘉永壬子の十二月十三日は蘭軒の姉、榛軒柏軒の伯母はくぼ正宗院の一週年忌であつた。伊沢氏は尚榛軒の喪に居つたから、親戚と極て親しかつた人々とが集つて法要を営んだに過ぎなかつたであらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)