“はうちゆう”の漢字の書き方と例文
語句割合
庖厨100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
庖厨(はうちゆう)の膳棚の下へ逃げかくれしかば、公、御刀を棚下へさし入れて、へし付け給ふに手にも覚えず刃徹(とほ)りて管内死してけり、是れに依つてかくは名づけ給ふとぞ——
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
エリスは床に臥(ふ)すほどにはあらねど、小(ちさ)き鉄炉の畔(ほとり)に椅子さし寄せて言葉寡(すくな)し。この時戸口に人の声して、程なく庖厨(はうちゆう)にありしエリスが母は、郵便の書状を持て来て余にわたしつ。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
戸口に入りしより疲を覚えて、身の節の痛み堪へ難ければ、這(は)ふ如くに梯を登りつ。庖厨(はうちゆう)を過ぎ、室の戸を開きて入りしに、机に倚りて襁褓(むつき)縫ひたりしエリスは振り返へりて、「あ」と叫びぬ。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)