“にわかに”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
遽然80.0%
俄然20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その時、大学生の青木が、布施ふせという友達と一緒に、この茶店へ入って来た。「やあ」という声は双方から一緒に出た。相川の周囲まわり遽然にわかににぎやかに成った。
並木 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
遽然にわかにザアと降って来た。三吉は天主台近くにある茶屋の二階へ客を案内した。広い座敷へ上って、そこで茶だの菓物くだものだのを取り寄せながら、一緒に降って来る雨を眺めた。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
双眼鏡を肩に掛け、白いしなやかな手を振って、柔かな靴音をさせる紳士は参事官でした。俄然にわかに喇叭らっぱの音が谿底たにそこから起る。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)