“ていのう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
低能71.4%
提嚢14.3%
聴納14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
村の誰彼が彼を目して、低能ていのうといい、阿呆といい、お人よしといい、全く馬鹿のひとつおぼえ、「長久命ちょうきゅうめいの長助」だと、嘲笑して居ることも知って居る。
糞尿譚 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
そのもやの中には広漠こうばくたるうねりがあり、まばゆきばかりの幻影があり、今日ほとんど知られない当時の軍需品があって、炎のような真紅しんくの毛帽、揺らめいている提嚢ていのう、十字の負い皮、擲弾用てきだんよう弾薬盒だんやくごう
この議は同時に二、三主張するものがあって、是非の論がさかんに起った。しかし後にはこれに左袒さたんするものも多くなって、順承が聴納ていのうしようとした。浜町の隠居信順がこれを見て大いにいかった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)