“すみいろ”の漢字の書き方と例文
語句割合
墨色100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うっかりけると、やぶれそうにまだれている墨色すみいろで、それは少年のふでらしく、まことに稚拙ちせつな走りがき。読みくだしてみると、その文言もんごんは——。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「今神山さんに墨色すみいろを見て来て貰ったんだよ。——洋ちゃん、ちょいとお母さんを見て来ておくれ。さっきよく休んでお出でだったけれど、——」
お律と子等と (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
東の方を見ると、空も喪装もそうをしたのかと思われて、墨色すみいろの雲が東京の空をうちおおうて居る。暮れ方になって降り出した。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)