“すなほこ”の漢字の書き方と例文
語句割合
砂埃100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
保吉はこの断崖の下をぼんやり一人ひとり歩いて行った。三十分汽車にられたのち、さらにまた三十分足らず砂埃すなほこりの道を歩かせられるのは勿論永久の苦痛である。苦痛?——いや、苦痛ではない。
十円札 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
落ち葉の散らばった玄関には帽子ぼうしをかぶらぬ男が一人、薄明うすあかりの中にたたずんでいる。帽子を、——いや、帽子をかぶらぬばかりではない。男は確かに砂埃すなほこりにまみれたぼろぼろの上衣うわぎを着用している。
馬の脚 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)