“すてふだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
捨札70.0%
罪標20.0%
棄札10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遺骸のかたわらに、大逆たいぎゃくのために天罰を加うという捨札すてふだがあった。次郎は文化十一年うまれで、殺された時が四十九歳、抽斎よりわかきこと九年であった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
ともに十字架につけられた強盗の一人さえイエスをそしって、「汝はキリストならずや。己と我らとを救え」と言った。イエスの頭上には、「ユダヤ人の王、イエス」という罪標すてふだが打ちつけられている。
キリスト教入門 (新字新仮名) / 矢内原忠雄(著)
人皆いずれの道にも煙はのがれず、殊に不便はこれにぞありける。——これで、鈴ヶ森で火刑ひあぶりに処せられまするまでを、確か江戸中棄札すてふだやりを立てて引廻したはずと心得まするので。
海神別荘 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)