“すえものつくり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
陶器師66.7%
陶器造33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その人の往来を、仕事場の中から、何と云う事もなく眺めていた、一人の青侍あおざむらいが、この時、ふと思いついたように、あるじ陶器師すえものつくりへ声をかけた。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
飢えて死ぬか。それを思うと、ほんに悲しい。きのうも隣りの陶器師すえものつくりの婆どのが見えられて、いっそ江口えぐちとやらの遊女に身を沈めてはどうじゃ。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
陶器師すえものつくりおきなは笑いながら見返った。彼は手づくりのつぼをすこし片寄せながら、狭い仕事場の入口に千枝太郎を招き入れた。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
こう前置きをして、陶器師すえものつくりの翁は、おもむろに話し出した。日の長い短いも知らない人でなくては、話せないような、悠長な口ぶりで話し出したのである。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「よいか、支度が整うたら、まず第一に年かさな陶器造すえものつくりおきなから、何なりとも話してくれい。」
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
こりゃ童部わらんべたち、一座へ風が通うように、その大団扇であおいでくれい。それで少しは涼しくもなろうと申すものじゃ。鋳物師いもじ陶器造すえものつくりも遠慮は入らぬ。二人ともずっとこの机のほとりへ参れ。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)