“じゅんたく”の漢字の書き方と例文
語句割合
潤沢100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
寒く潤沢じゅんたくを帯びたる肌の上に、はっと、一息懸ひといきかけたなら、ただちにって、一朶いちだの雲を起すだろうと思われる。ことに驚くべきは眼の色である。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
だが、父の意にそむいて上京した子は、潤沢じゅんたくな学費を恵まれるわけにいかず、それに加えて、父の家業も思わしくなかったために、送金は途絶とだえがちであった。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
一丈のいわおを、影の先から、水際の継目つぎめまで眺めて、継目から次第に水の上に出る。潤沢じゅんたく気合けあいから、皴皺しゅんしゅの模様を逐一ちくいち吟味ぎんみしてだんだんと登って行く。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)