“しもふり”の漢字の書き方と例文
語句割合
霜降100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一人は霜降しもふりの背広を着たのが、ふり向いて同じように、じろりと此方こなたを見たばかり。
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
西洋の狩猟の絵に見るような黒い鳥打とりうち帽子をかぶり、霜降しもふりの乗馬服に足ごしらえもすっかり本式なのが、むち手綱たづなと共に手に持って、心持前屈まえかがみの姿勢をくずさず、振向きもせずに通り過ぎた。
大人の眼と子供の眼 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
皮を引いたらあまり微塵みじんにせずに、葛もごくうすくねがいます。さて、……ちょうど、わらさの季節だから、削切けずりきりにして、前盛まえもりには針魚さより博多はかたづくりか烏賊いか霜降しもふり。つまみは花おろしでも……
顎十郎捕物帳:16 菊香水 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)