“さっさつ”の漢字の書き方と例文
語句割合
颯々100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
歌は残って、関の址と云う程の址はなく、松風まつかぜばかり颯々さっさつぎんじて居る。人の世の千年は実に造作ぞうさもなく過ぎて了う。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
水は漫々としてらんたたえ、まばゆき日のかげもここの森にはささで、水面をわたる風寒く、颯々さっさつとして声あり。おじはここに来てソとわれをおろしつ。
竜潭譚 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
乳色の涼しいしぶきを蹴って、この古びた酒荷船は、颯々さっさつと風を切って走っている。月もまだうすく光っていた。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)