“このど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
此土66.7%
斯土33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おれも天津日子あまつひこの遠い御末みすえのひとりなのだ。たれが此土このどの地獄をいのるか。同じ御民みたみの苦しみを計るか。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
(中略)うらめしと思ふかたきをかみころし、一念散ずるときは泉下めいどへもゆくべきに、いまだ此土このどにとどまることのふしんさよと心をつけて見るに、さして常にかはることもなし。
案頭の書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
清盛は清盛の生命いのちと性格を生みづけられて、今の時代に此土このどへ生れて来たのだから、このままに生き通し死に果たす事こそ天の使命をまっとうするというものである。孔子が不届きだというなら云え。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
フエデリゴは今故郷に在り、トオルワルトゼンは猶羅馬に留れりと聞く。に後者が技術上の命脈は斯土このどに在れば、その久しくこゝに居るもまたむべなるかな。