“こうせんおしょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
洪川和尚66.7%
高泉和尚33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くなられた洪川和尚こうせんおしょうなどは、もと儒教をやられて、中年からの修業でございましたが、僧になってから三年の間と云うものまるで一則いっそくも通らなかったです。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
玄関に待つ野明のあきさんは坊主頭ぼうずあたまである。台所から首を出した爺さんも坊主頭である。主人は哲学者である。居士は洪川和尚こうせんおしょう会下えかである。そうして家は森の中にある。うしろ竹藪たけやぶである。
京に着ける夕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
余は書においては皆無鑒識かいむかんしきのない男だが、平生から、黄檗おうばく高泉和尚こうせんおしょう筆致ひっちを愛している。隠元いんげん即非そくひ木庵もくあんもそれぞれに面白味はあるが、高泉こうせんの字が一番蒼勁そうけいでしかも雅馴がじゅんである。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)