“げこくじょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
下剋上80.0%
下尅上20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
軍の内部は、下剋上げこくじょうで、陸軍大臣も、海軍大臣も、ほとんど結束した青年将校を、抑えることはできなかった。
「ぜひもない、世は下剋上げこくじょうだ、高氏も荒駒の背だ、下手な手綱では振り落されよう。だが、使者の宿所へ一軍さし向けたとか。どんな指揮をとらせたのか」
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あの建武けんむの昔二条河原の落書らくしょとやらに申す下尅上げこくじょうする成出者なりでものの姿も、その心根のいやしさをもつて一概に見どころなき者とおとしめなみする心持にもなれなくなります。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)
そこで近頃はやりの下尅上げこくじょうはどうだ。これこそ腐れた政治を清める大妙薬だ。俺もしんからそう思う。自由だ、元気だ、溌剌はつらつとしておる。障子しょうじを明け放して風を入れるようなさわやかさだ。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)