“げきじゃく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
闃寂66.7%
閴寂33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
九州帝国大学構内を包む春の夜の闇は、すさまじい動物どもの絶叫、悲鳴のうちに、いよいよ闃寂げきじゃくとしてけ渡って行くばかりで御座います。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
しかし、それよりもっと驚いたのは、その屋敷内が整然と、掃除が行き届いているにも似て、闃寂げきじゃく[#「闃寂」は底本では「寂」]と人気のないことで、あたかも無住の寺のようであった。
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
幽かな、それは幽かな金属性の音律が、閴寂げきじゃくとした夜ふけの暗黒の中に、コチコチとカチカチと、それは遥かな白金光びゃっきんこうの小都会の何かの点音のように、絶えては続き、続きては絶え絶えしていた。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)