“閴寂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
げきじゃく50.0%
しん50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
幽かな、それは幽かな金属性の音律が、閴寂げきじゃくとした夜ふけの暗黒の中に、コチコチとカチカチと、それは遥かな白金光びゃっきんこうの小都会の何かの点音のように、絶えては続き、続きては絶え絶えしていた。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
にわかに閴寂しんとした家の内の空気は余計に捨吉の心をいらいらさせた。小父さんから姉さんから下女までも動いて行っている中で、黙ってそれを視ている訳には行かなかった。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)