“けんどん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
慳貪89.7%
剣呑2.6%
樫貪2.6%
絹緞2.6%
険貪2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
即ち慳貪けんどんそばから来たものであって、慳貪とは、吝嗇けちの事、引いては安直という意味になり、つまり御手軽に安直に食べられるそばの事である。
新古細句銀座通 (新字新仮名) / 岸田劉生(著)
ガラッ八は独り者の癖に、若い女には妙に剣呑けんどんでした。
枕元に突っ立ったまま、わざと樫貪けんどんらざる用を命じて見たりした。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
まだ羅紗と、絹緞けんどん翡翠ひすいの梱包が半分以上残っているが、この風と玄海丸の船腹では積切れまいし、こっちも実はこの風が惜しいばかりでなく、非常に先を急ぐのだから、向うの海岸に卸しておく。
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
『オヤ外にいたの、何してるんだねえ、早くお閉めよ、』と険貪けんどんに言う。
郊外 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)