“けちら”の漢字の書き方と例文
語句割合
蹴散100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遽(あわ)てゝ逃出すから、煙草盆を蹴散(けちら)かす、土瓶を踏毀(ふみこわ)すものがあり、料理代を払って往(ゆ)く者は一人もありません、中に素早い者は料理番へ駈込んで鰆を三本担(かつ)ぎ出す奴があります。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
人波(ひとなみ)打(う)てる狹き道をば、容赦(ようしや)もなく蹴散(けちら)し、指して行衞は北鳥羽の方、いづこと問へど人は知らず、平家一門の邸宅(ていたく)、武士の宿所(しゆくしよ)、殘りなく火中にあれども消し止めんとする人の影見えず。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
三代の仇(あだ)を重ねたる關東武士(くわんとうぶし)が野馬の蹄(ひづめ)に祖先(そせん)の墳墓(ふんぼ)を蹴散(けちら)させて、一門おめ/\西海(さいかい)の陲(はて)に迷ひ行く。とても流さん末の慫名(うきな)はいざ知らず、まのあたり百代までの恥辱なりと思はぬこそ是非なけれ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)