“くまぞう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
熊蔵50.0%
熊造50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かくて、かなりの暗黒あんこくをうねっていくと、やがてゆきどまりの岸壁がんぺきにぶつかった。あらかじめこうあることとは、石見守いわみのかみからもいわれてきた熊蔵くまぞう
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
熊蔵くまぞうが、手形てがたを書いてやろうかと考えていると、雁六がんろくは、およしなさい、もし下手へたなまわし者でもあって、うらをかかれると大へんですぜ——というような目まぜをした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
げた! と聞いておどろいた熊蔵くまぞうや、張合はりあいぬけのした若侍わかざむらいたちが、半信半疑はんしんはんぎの目をさまよわせて、どこへげたのかと明け方にちかい八方の天地をながめまわすと——。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
家主の名は熊造くまぞうといった。固ぶとりに肥った小がらなからだつきで、ひげだらけの顔にするどい眼つきをしているが、近所じゅうへ響くようなこえで日和のあいさつなどをする男だった。
日本婦道記:箭竹 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)