“くちこごと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
口小言54.5%
口叱言45.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ブツブツ口小言くちこごとをいいながら、ほりのまわりをいきつもどりつしていると、向こうから足をはやめてきた男が、ひょいと木をたてにとって
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
軍夫は黙して退しりぞきぬ。ぶつぶつ口小言くちこごといひつつありし、他の多くの軍夫らも、なりを留めて静まりぬ。されど尽く不穏の色あり。
海城発電 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
口叱言くちこごとを言いながら、文次郎は駕籠屋の提灯を借りて、その風呂敷をあけてみた。一種の好奇心もまじって、お妻も覗いた。お峰も垂簾たれをあげた。
経帷子の秘密 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「早く車を雇わっしゃれ。手荷物はあり、勝手知れぬ町の中を、何をあてにぶらつこうで。」と口叱言くちこごとで半ばつぶやく。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)