“くちくさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
朽草66.7%
爛臰33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
重なり合い折れくちている雑草の上をすんだ空気が、飄々ひょうひょうと流れ、彷徨さまようのを鈍い目で追跡し、ヤッと手を伸ばせば、その朽草くちくさの下の、月の破片かけら
自殺 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
朽草くちくさの土となるまで積みるしたる上を、踏めば深靴を隠すほどに踏み答えもなきに、甲野さんはようやくの思で、蝙蝠傘かわほりがさを力に、天狗てんぐまで、登って行く。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
二十八年冬十月、天皇の母弟倭彦命やまとひこのみことみうせぬ。十一月倭彦命を身挟桃花坂むさのつきさかに葬る。こゝに近習の者を集へて、悉に生きながらにして陵域に埋め立つ。数日死なず、昼夜いざによぶ。遂に死して爛臰くちくさりぬ。
本朝変態葬礼史 (新字新仮名) / 中山太郎(著)