“くいしろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
食代66.7%
食料33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
金では取れないと見ると帳場は立毛たちけうちに押収してしまう。従って市街地の商人からは眼の飛び出るような上前うわまえをはねられて食代くいしろを買わねばならぬ。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
それでみなが寄りあい、腹を割って相談した結果、島裏しまうらの潮の流れが通っているところには、かならず魚が寄っているはずだから、日向組のはしけで島裏へ行き、魚をとって食代くいしろをふやすことになった。
藤九郎の島 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
大根、かぶら、それらの野菜が、二人の平素の食料くいしろであった。そういう貧しい中にあっても、お霜は決して鳰鳥におどりを——しかし彼女はその頃は鳰鳥と呼ばれてはいなかった。彼女は千曲ちくまと呼ばれていた。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)