“島裏”の読み方と例文
読み方割合
しまうら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
マザロというイタリーの人が代表で、島裏しまうらから出てきて、ここはわれわれどもの土地だから、すぐ出て行ってくれという掛合いです。
ボニン島物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
島裏しまうらに行ってみると、国方くにかたで、藤九郎(阿呆鳥)といっている、掛目かけめ三貫匁もあるような大きな海鳥が、何百、何千となく岩磐の上に群居して騒がしく鳴きたてている。
藤九郎の島 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
それでみなが寄りあい、腹を割って相談した結果、島裏しまうらの潮の流れが通っているところには、かならず魚が寄っているはずだから、日向組のはしけで島裏へ行き、魚をとって食代くいしろをふやすことになった。
藤九郎の島 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)