“ぎまん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
欺瞞74.6%
偽瞞22.5%
偽懣1.4%
魏万1.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのとき彼は、自分が汚れていること、姉弟を伴れ出すのも欺瞞ぎまんであることに気づき、するどい悔恨と苦痛におそわれた。
それと結びついて政治学に伴う困難は、政治で語られる言葉が、多少とも現実と合わなかったり欺瞞ぎまんふくんでいることである。
政治学入門 (新字新仮名) / 矢部貞治(著)
それこそ、恥辱の念からまた憐憫れんびんの念から自己を知りたがらない痛ましい欺瞞ぎまんであり、底に隠れてる不可抗な生の欲求である。
要するに真の詩は、「詩的の内容」が「詩的の形式」に映ったもので、この内容のない韻文は、実体なき欺瞞ぎまんの幻影にすぎないのである。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
かの公卿一味の“文談会”なども、この老学者を引っぱり出して、表面、資治通鑑しじつがんの講義を聴く会だなどと、世間を欺瞞ぎまんしていたものである。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けれど、私たちが如何様いかように自分の住むの近代の都市を誇称しようとも、そして昼夜のあらゆる時を通じて其処そこに渦巻くどんな悪徳や鋭ぎ澄ました思想によつて昂奮こうふん偽瞞ぎまんされてゐようとも、やはり私たちの都市の疲れてゐることは事実である。
水に沈むロメオとユリヤ (新字旧仮名) / 神西清(著)
根柢に現実の根とまったく遊離した作品世界に遊びながら、その偽瞞ぎまんに気づかぬどころか、現実のうわべだけを作中世界に似せ合わせることに成功することによって、彼は益々自作の熱愛読者となり、自作に酔っぱらい、わが現身の卑小俗悪を軽蔑黙殺することに成功した。
オモチャ箱 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
私は太陽光線の偽瞞ぎまんをいつもその杉林で感じた。
冬の蠅 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
都会の工場から生れるものには偽瞞ぎまんが如何に多いことか。
地方の民芸 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
彼といえどもさすがにそれほど自己を偽瞞ぎまんすることはできなかった。
親子 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
軍部の偽懣ぎまんとカラクリにあやつられた人形の姿であったとしても、死と必死に戦い、国にいのちをささげた苦悩と完結はなんで人形であるものか。
特攻隊に捧ぐ (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
天宝てんほう十三年広陵に遊び、王屋山人魏万ぎまんと遇い、舟を浮かべて秦淮しんわいへ入ったり、金陵の方へ行ったりした。
岷山の隠士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)