“きゅうろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
旧廬66.7%
穹盧16.7%
穹廬16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
瓦解以前に徳川政府の使命を帯びフランスにおもむいた喜多村瑞見なぞはその広い見聞の知識を携え帰って来て、本所北二葉町の旧廬きゅうろから身を起こし
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
家は絨帳じゅうちょう穹盧きゅうろ、食物は羶肉せんにく、飲物は酪漿らくしょうと獣乳と乳醋酒にゅうさくしゅ。着物はおおかみや羊やくまの皮をつづり合わせた旃裘せんきゅう。牧畜と狩猟と寇掠こうりゃくと、このほかに彼らの生活はない。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
降将李陵は一つの穹盧きゅうろと数十人の侍者じしゃとを与えられ賓客ひんきゃくの礼をもってぐうせられた。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
陵の供廻ともまわりどもの穹廬きゅうろがいくつか、あたりに組立てられ、無人の境が急ににぎやかになった。用意してきた酒食がさっそく小舎こやに運び入れられ、夜は珍しい歓笑の声が森の鳥獣を驚かせた。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)