“きもたま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
胆玉33.3%
肝玉25.0%
肝魂25.0%
胆魂16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
匂い袋なんぞを持っているけに、たわいもない柔弱者かと思うと、油断のないたいの構え、足の配り……ことに彼の胆玉きもたまと弁舌が、年頃と釣合わぬところが奇妙じゃ。
斬られたさに (新字新仮名) / 夢野久作(著)
俺も昔はかなり頭がよかったんだけど、あまり早くから慾にかかったせいかして、肝玉きもたまが小さくなって相場が当らなくなったんだ。それを助けてくれたのが貴方なんですって……
鉄鎚 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
……肝魂きもたまが消え失せるとはこの時の私の事であったろう。頭の中がグワーンと鳴った。眼の前に灰色のもやがズ——ウと降りて来た。立ち上ろうとしたが膝が石のように固まって動かない。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
お孝にお前んの身の上はないて、——何が嬉しい、……俺は二階で聞いて胆魂きもたまにえくり返るに、きゃっきゃっきゃっきゃっと笑うて、情事いろごとの免許状ようなものを渡いて帰った。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)