“かわはぜ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
河沙魚66.7%
川鯊33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
にんじんは河沙魚かわはぜを釣るのが面白い。靴を脱ぎ、川にはいり、足で砂の底をかきまわし、水を濁らせてしまう。馬鹿な河沙魚は、すると、駈け寄ってくる。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
俎板まないたの上で首を切られても、胴体どうたいだけはぴくぴく動いている河沙魚かわはぜのような、明瞭はっきりとした、動物的な感覚だけが、千穂子の脊筋せすじをみみずのように動いているのだ。
河沙魚 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
にんじんは、釣ってきた魚のこけを、今、はがしている最中だ。河沙魚かわはぜふな、それにすずきの子までいる。彼は、小刀こがたなでこそげ、腹を裂く。そして、二重ふたえきとおった気胞うきぶくろかかとでつぶす。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
季節季節によって、ごり川鯊かわはぜはや、雨降り揚句には鮒や鰻も浮出てとんだ獲ものもあった。こちらの河原には近所の子供の一群がすでにあさり騒いでいる。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)