“かさぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
笠置85.7%
笠木14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
眼を遮るは濃青のうせいの脈々たる岩壁である。その下の鞍掛くらかけ岩。その左はひらけた下流の空の笠置かさぎ山。雲だ、雲だ、雲だ。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
大君のにこそ、とは日本のひと全部の、ひそかな祈願の筈である。さして行く笠置かさぎの山、とおおせられては、藤原季房ならずとも、泣き伏すにきまっている。
一灯 (新字新仮名) / 太宰治(著)
飛びもしないのに、おやおやと人間の目にも隠れるのを、……こう捜すと、いまいた塀の笠木かさぎの、すぐ裏へ、頭を揉込もみこむようにして縦に附着くッついているのである。脚がかりもないのにたくみなもので。
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)